選ぶポイント
摂取部位による比較
理想の採取部位
- 健康で若い幹細胞が優れている。
- 採取量が多い方が培養時の継代数が少なく、形成変化のリスクが低減される。
- 採取時のドナーへの負担が少ないほうがよい。
脂肪 |
骨髄 |
臍帯(ウォートンジェリー) |
成人(自分)の細胞 |
成人(他人)の細胞 |
臍帯(他人)の細胞 |
採取量に限界がある |
採取量が少ない |
採取量が多い |
外科的な採取が必要 |
ドナーの採取リスクが高い |
外科的な採取はなし |
効果と安全性は?
高い効果を得る条件は?
- 自家よりも他家が効果が高い。
【自家:オートロガス】自分の幹細胞を摂取・培養し点滴する。
【他家:アロジェニック】他人の幹細胞を摂取・培養し点滴する。
- 日本国内では他家の幹細胞点滴ができない。
幹細胞培養上清液、セクレトーム、エクソソーム点滴のみ許可されている。
よって幹細胞の効果は得られない。
- ドナーの年齢が若いほうが効果が高い。
臍帯(ウォートンジェリー)幹細胞は細胞倍加速度が早い。
安全性の判断
- 国が安全性に関する規制を整えている。
- 研究機関が安全性を実証している。
- スクリーニングプロセスが確立されている。
- 培養および施術の管理がしっかりしている。
幹細胞点滴に適した国は?
マレーシアでの幹細胞点滴
- 理由1:幹細胞点滴において国として規制が整っている。
マレーシア保健省(MOH)へ登録や年次報告が義務。
幹細胞治療はMOHに登録された専門医が行う。
- 理由2:他家による幹細胞点滴が許可されている。
MOHは明確なガイドラインを設けており、倫理的かつ安全な治療の実施を推進している。日本では未承認。
- 理由3:世界有数の大学機関と連携してエビデンスがしっかりしている。
UPM(プトラ大学)やUM(マラヤ大学)などでMSC治療研究。
PubMed掲載のマレーシア発MSC臨床研究は170件以上(2024年時点)。
- 理由4:多くの臍帯(ウォートンジェリー)幹細胞の施術実績がある。
推定で累計5万人超(2016〜2024年)の施術実績が報告されている。
- 理由5:安全性が実証されている。
他家由来の臍帯(ウォートンジェリー)幹細胞は重大な有害事象を引き起こさず、安全性が確認されている。
幹細胞点滴について
チェックポイント
- 抽出する際に酵素を使用していないか?
酵素不使用のプロセスをエクスプラント法という。
この方法では抽出する際のコストが高くなる。
しかし幹細胞に負担が軽減し活性率が向上する。
Yoon JH, et al. BioMed Research International, 2013
- 培養した幹細胞を冷凍保管せずにそのまま施術しているか?
冷凍保管のないものをフレッシュセル、冷凍保管のものをクライオセルという。
クライオセルはトータルコストが安くなるが、活性率が低下し、施術前に不純物を除去する必要がある。
活性率を戻すにはリカバリー培養が効果的。
Chinnadurai et al., Stem Cells Translational Medicine, 2014
- 最適な継代数で培養しているか?
活性率が高く安定している有効継代数(P)はP3-P6くらいである。
培養方法により活性率や安定率に対して最適な継代数が異なるので確認すると良い。
Padhiar et al., Journal of Applied Biology & Biotechnology, 2023
- 培養完了から施術までの時間を管理しているか?
フレッシュセルの場合は、高活性(90%以上)を確認し、8時間以内の施術を行う。
時間が経てば経つほど細胞は死んでいき、不純物として副反応を起こしやすい。
培養施設と施術する医療機関が隣接していることが望ましい。
- 培養施設が一定の基準をクリアしているか?
GMP(適正製造規範)基準の施設で培養されている必要がある。
また品質(有効幹細胞数など)を第三者機関でチェックしていると良い。
- 事前のメディカルチェックは行っているか?
マレーシアでは幹細胞の施術機関が保健省に届け出る必要がある。
そのため施術前に医師によるメディカルチェックが必須である。
メディカルチェックがない場合は正規のプロセスではないので要注意。
幹細胞点滴の費用は?
|
幹細胞 |
施術国 |
日本 |
マレーシア |
マレーシア |
摂取部位 |
脂肪 |
骨髄 |
臍帯(ウォートンジェリー) |
自家/他家 |
自家 |
他家 |
他家 |
費用 |
200〜300万円 |
300〜400万円 |
200〜300万円 |